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サムライ吉田安孝がサンフレッチェ広島を斬る!

2006年 3月 22日 第4節 京都戦

 前節・浦和戦で不可解な退場処分を受けたジニーニョが出場停止、キャプテン・カズは体調不良のためメンバーから外れ、そして、チーム得点源のウェズレイに関しては、連戦の日程を考慮してベンチスタートにした。主力3選手を欠いたサンフレは、フレッシュな選手の起用と、中盤のシステムを変更することでこの難局を乗り切ろうと試みた。まずは、ジニーニョに代わってCBに入った吉弘だが、まずまずのプレーではなかっただろうか。小村とのコンビも良かったし、1対1の守備も安定していたと思う。昨年までは、ジニーニョと小村の2CBのどちらかが欠場した場合、3バックにシステム変更せざるを得なかったわけだが、浦和戦での吉弘のプレーを見て、今年はその必要はないと確信した。次に、ウェズレイの体力を温存するために時間限定で先発した上野。この日、54分間のプレーでゴールこそなかったものの、前線での豊富な運動量と身体を張ったポストプレーでチームを引っ張っていたと思う。彼もまた、今後、貴重な戦力として必要不可欠だろう。そして、この試合でのキーパーソンと私なりに確信していた大木。おそらく小野監督は、大木というカードを使うと決めた時点で、中盤のシステムを“フラット”から“ダイヤモンド”へ変更したのだと思う。ポジション的にはトップ下に位置する大木だが、彼は試合の状況に応じ、ピッチを縦横無尽にポジションどりが出来る実に頭の良い選手である。チャンスとピンチの両局面を的確に判断できる数少ない選手なのだ。この日も、彼のクリエイティブなサッカーセンスによってチャンスを作っていたし、何度もピンチを防いでいた。

 試合は、寿人の素晴らしい2ゴールがありながらも引き分けに終わった。勝ち点3が奪えなかった原因としては、いくつかの問題がある。自陣ゴール前でのDFのツメの甘さは開幕戦から見られた1番の大きな課題だろう。そして、勝ち越したあとのトドメの1発(3点目)がいかに必要かも感じたことだろう。これらは、ピッチ上の選手が誰よりもよく分かっていること。今一度、チーム内で問題点をクリアにし、次節につなげていって欲しい。

 開幕から4試合、勝利のないサンフレは、次節、昨年度の王者・ガンバ大阪をホームに迎え撃つ。ジニーニョがスタメンに戻ってくるものの、守護神・下田が(不可解な判定により)出場停止となり、カズも体調不良で出場が微妙である。苦しいチーム状況にかわりはないが、こういう時こそ、チームが強くなるチャンスであり、勢いを付けるチャンスでもある。京都戦で今シーズン初スタメンして活躍した、吉弘、上野、大木、そして途中出場してアピールしていた高柳、浩司。また、この日、ベンチで出場機会をうかがっていた青山、くわ田など。次節のガンバ大阪戦は、これまでサブだった彼らに注目したい。そして、未だベンチにも座ることの出来ない前田俊介にも…。