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サムライ吉田安孝がサンフレッチェ広島を斬る!

2006年 3月 29日 小学校の英語必修

 中央教育審議会(中教審)外国語専門部会は27日、小5からの英語教育の必修化を提言しました。小学校英語が今年度、公立小の90%以上で行われていることや、諸外国でも積極的なことが後押しとなったようです。
今朝の読売新聞と産経新聞の各社説(産経は主張)には、小学校英語の必修化に否定的な論調で取り上げています。「必修化して『国語力』は大丈夫か」(読売)、「まず国語の基盤形成から」(産経)と、両紙とも、小学校時代に最も必要なのは国語教育である、と。

 以前、「安孝日記」で紹介した『国家の品格』の著者、お茶の水女子大教授で数学者の藤原正彦氏も、『祖国とは国語』(新潮文庫)の中で、「小学校時代に1番大切なのは、国語と算数だ」、と小学校英語を否定。
「まずは自国の文化や伝統をしっかり身に付けることが大事。英語を話せば国際人になるというわけではなく、問われるのは話す内容だ」、と述べています。
 
 ここ数年、「個性の尊重」という、美しい言葉の魔力により行われた「ゆとり教育」は、見事なまでに失敗に終わりました。そして今度は、「国際人を育てる」という名のもとに実施されようとしている「小学校の英語必修」。
これも、同じような結末になるように思えてなりません。
 ところで、英語を流暢に話すことが出来れば、それで「国際人」と言えるのでしょうか? 僕はそうは思いません。元来、「国際人」とは、自国の歴史や伝統、文化、風土などの素晴らしさを、自国の言葉で自信を持って堂々と語ることの出来る人だと思います。そのような人が外国に出向いた時、他国の人から尊敬を受けるのではないでしょうか。もちろん、それを英語で話せれば尚更良いのでしょうが、小学校時代の教育では、それよりももっと大事なことがあるように思えてなりません。

 と、偉そうにウンチクをたれている僕の小学校時代はというと、国語大っ嫌い、読書大っ嫌いのダメ少年でした(苦笑)。大人になった今、後悔の連続です。「もっと本を読んでおけば良かった。もっと歴史の勉強をしておけば…」と。
 「人生に手遅れはない」という言葉の下、39歳のオジサンは小学校時代にサボっていた読書を日々の日課として励んでいます。ですから、英語の勉強は、当分、先になりそうですわ〜。