産経新聞文化面の『わたしの失敗』というコーナーに、漫才師・島田洋七さんの記事が連載されています。
漫才コンビB&Bを結成して、「もみじまんじゅう!」のギャグで、当時一世を風靡(ふうび)し、年間8億円を稼ぎ出していたそうですが、それまでの苦労は、生半可なものではありませんでした。この連載を読んでいると、無性にあの話題の本、『がばいばあちゃん』が読みたくなり、早速、本屋で購入して読んでみました。
洋七さんは、早くに父親を亡くし、貧しい幼少期を送りました。母親1人で育てるのは現実的に難しいため、やむを得ず、洋七さんは佐賀のおばあちゃんの家に預けられることに。今現在の洋七さんは、その時に受けた教育が土台になっていると言います。おばあちゃんの厳しく、そして、溢れんばかりの愛情が、今も自分の中に生き続けている、と。「がばい」とは、「すごい」という意味の佐賀の言葉です。つまり、『がばいばあちゃん』とは、「すごいばあちゃん」のこと。この本の感想を、僕がタラタラと書くのは野暮ではないかと思いますので、おばあちゃんが洋七さんに発っした1言1言をいくつか紹介することにします。
「人間、死ぬ時に、51対49で幸せが1つでも勝てばええんじゃよ」。
「世間に見栄を張ったり、世間を気にするのが1番だめやぞ。でも、夢を持たなゃいかんぞ。夢は叶わなくても、ええ。しょせん夢なんじゃから。死ぬまで夢はどんどん見ろ。人生はその繰り返しぞ」。
「人生は死ぬまで暇つぶしだぞ。いろんな仕事をして死ぬまで暇をつぶせ。仕事はいいぞ。お金ももらえる最高の暇つぶしばい」。
「お金のない貧乏なんて不幸じゃない。心の貧乏がいちばん不幸ばい」。
どうですか? 「がばい」ですよね。
人間、裕福な人も貧しい人も、頭の良い人も悪い人も、気持ちの持ち方1つで、どちらにも転ぶんですよね。
要は、常に明るく前向きに生きていけば、必ず道は開けるってことでしょうか? とても勉強になりましたぁ!