民主党代表選に立候補した管首相と小沢前幹事長が2日、公開討論会で激しい論戦を繰り広げていました。
どちらが総理大臣にふさわしいかを問う世論調査では、各紙とも管首相が圧倒的に支持を集めているようです。
しかし、この結果をうのみにしてはいけません。これは、二者択一なんです。大多数の人たちは、「どっちもどっち…」と冷めた目で見ているのではないでしょうかねぇ。
ところで、1日の読売新聞『編集手帳』に、この両者(プラスもう1人)について、料亭の花板(はないた)に例えた面白い記事が載っていました。
首相のことを「宰相」ともいう。白川静氏の『常用字解』によれば「宰」の字は、屋根(ウ冠)の下に包丁(辛)を置いた形であるという。料理屋で言えば首相とは、板場を仕切る最上位者「花板(はないた)」かも知れない◆菅さんが花板を務める料亭「民主」はいまのところ、清潔なだけが取り柄(え)である。肝心の料理を褒める人はそう多くないが、手をきちんと洗わない板前を板場から締め出していることで、客の評判を何とか保っている◆「料理の腕は俺が上だぜ」――締め出され組の小沢さんが次期花板に名乗り出て大騒ぎになった◆そこに「まあまあ、ご両人、みんなで仲良く板場に立って“挙板態勢”で参りましょう」と、清潔さでも料理でもしくじって辞めた前花板・鳩山さんが割り込んで話を余計ややこしくする。「みんなで仲良く」が手を洗わぬ板前にも調理させることを意味する以上、清潔さだけで料亭支持率を保っている菅さんが「うん」と言うはずもない。店内の声を聞いて花板を決めることに落ち着いたのは良かった◆菅さんは料理の腕を磨くべし。小沢さんは手を洗うべし。客の注文はそれに尽きる。
と、まあ、こんな感じですが、客の立場としては、腕のない花板(管さん)もイヤだし、不潔な花板(小沢さん)もイヤなんですよねぇ。ついでを言わせていただくなら、清潔さでも料理でもしくじって辞めた前花板(鳩山さん)もイヤなんです。
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