僕の従兄弟(いとこ)の山下一史氏は、世界で活躍する指揮者で、現在は、仙台フィルの生指揮者を務めています。
3月11日、仙台フィルのメンバーとともに、仙台市で演奏会の最終リハーサル中に、激しい揺れに見舞われた、かずちゃん(彼のことを僕はこう呼んでいます)。
22日の日本経済新聞に、その時の記事が載っていました。
記事によると、いつ終わるとも知れぬ揺れに、かずちゃんは、生まれて初めて命の危機を感じたそうです。
仙台フィルの演奏会は、6月まで中止となりましたが、かずちゃんは、記事の最後に、力強くこう語っています。
「この震災は極めて厳しい試練だが、これを乗り越えようとする我々の力によって、日本の未来があるのだと思う。我々の親の世代が、あの敗戦のどん底の中から日本を復興させたように」。
さらに、こうも。
「都市のインフラが整備されたら即座に再開という訳にはいかないように思う。少なくとも、人々の今日一日の生活が成り立ち、明日への不安も和らぎ、何よりもこの震災で受けた大きく深い傷が少しでも回復する兆しが見え、人々から求められる時が来るまで待つべきだと思っている。でも、音楽の出番は必ず来る。その時、仙台フィルと地元との結びつきは、精神的な面でも今より一層強固なものとなっているだろう」。
音楽の出番が必ず来るように、スポーツの出番もきっと来るはず。
その日が1日でも早く訪れますように…。
がんばろう!ニッポン!
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