サッカー女子W杯初優勝という偉業を成し遂げた若き英雄、なでしこジャパンが「国民栄誉賞」を受賞しました。
すべてのなでしこたちが本当に素晴らしかったと思いますが、その中でも特に、僕が一押ししたい選手は、背番号8・宮間あや選手です。
大会MVPは得点王に輝いた澤選手であり、それに異を唱える人はいないと思います。
でも、もし、陰のMVPがあるとすれば、絶対に宮間選手がもらうべきだ、と僕は思っています。
アメリカ戦での同点ゴールや、初戦ニュージーランド戦での勝ち越しFKなど、豊富な運動量で、チームの攻撃をコントロールしていた宮間選手は、間違いなく、陰のMVPです。
そして、プレーでの貢献はもちろんのこと、それ以外の彼女が発する言動に、僕は感銘を受けたのです。
決勝戦、米国戦後半の同点ゴールを決めた宮間選手は、笑顔で駆け寄ってくるレギュラー組を振り切り、控え選手の待つベンチへ一目散に向かい、喜びを分かち合っていました。
また、PK戦で勝敗が決まった瞬間、4人目のキッカー・熊谷選手に向けて駆け寄るチームメートをよそに、宮間選手はただ一人、歓喜の輪に加わらず、敗れた米国選手一人ひとりを抱擁していました。
控え選手を、敗者を思いやる気持ちは、やろうと思っても、なかなかできることではありません。
また、試合後のインタビューでは、日本女子サッカー界の辛い時代を支えた代表OGたちの名を次々と挙げて、感謝の言葉を述べていました。
さらには、帰国後、テレビ各局をハシゴするイレブンの中に、彼女の姿はありませんでした。出演要請をすべて断り、「早く温泉に入りたいから」と所属クラブの岡山に、そそくさと帰ったそうです。
なんてステキなんでしょう!
こんな選手が、男子サッカー界にもいたらいいのになぁ…と思ったのは、僕だけではないでしょうね。
あらためて、なでしこジャパンの皆さん、優勝おめでとうございます!
そして、宮間選手、あなたこそ、真の「大和なでしこ」です!
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