昨日の夕方、僕の会社がある海田地区で一時、停電がありました。
事務所の電気が消え、パソコンの電源が落ち、固定電話も不通になり、このとき、あらためて思ったのです。
電気がなければ、今の世の中、何もできないな、と。
そして、今、世間で話題となっている電力の問題を国民一人ひとりが、もっと真剣に考えなければならない、と思ったのでした。
原発事故以来、皆が皆、「脱原発」を唱え、「原発推進」と言おうものなら、非国民のように見られる風潮があるような気がしてなりません。
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
原発停止分を火力発電で補っていますが、関電では、火力発電の燃料費は、燃料価格高騰もあり、平成23年度は5千億円以上増えたそうです。また、太陽光発電に頼った場合、天然ガスの火力発電に比べて、3倍以上のコストがかかるそうです。
つまり、「安全で、安くて、しかも、安定的で環境を破壊しない」あらゆる好条件をそろえた電気というものは、存在しないということです。
そういったことを踏まえて、単純に「脱原発」に流されてはいけないのではないか、と僕は思っています。
福島原発事故は、原発管理のずさんさによる人災事故だったということを忘れてはいけません。
一方、震源地により近かった東北電力女川原発が無事だったように、日本の原発技術は世界的にも優秀だということを頭に入れておく必要があります。
「原発=悪」 このような単純な偏見にとらわれては、絶対にいけないと思います。
日本が今なすべきことは、事故を招いた原因を徹底的に究明し、国民にすべてを開示して、安全性を向上させた上で、原発を維持していくことではないでしょうか。
この問題はとても難しく、さまざまな意見があろうかと思いますが、多くの意見をぶつけ合って、いい方向に向うことを願っています。
資源を持たない国なだけに、僕たち日本人は、電気をどう確保していくのかという問題をどこの国よりも真剣に考えなければならないと思うのです。
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