中国新聞社が行なった全国世論調査によると、「女性宮家」創設に賛成する人は64%に上り、反対の31%を大きく上回ったそうです。
これは、日本にとって非常に危険なことだと、僕は思っています。
未婚の女性皇族が多い現状の危機感や、天皇陛下のご公務負担を減らすために、女性宮家創設という話が持ち上がっていますが、それは女系天皇容認につながりかねません。実際に、それを目的として「女性宮家」創設を推進する「左寄り」の輩がいることも事実です。
その部分に危機感を感じている保守論客が多数いる中、旧皇族の孫にあたる慶応大講師の竹田恒泰氏は、「女性宮家は日本を滅ぼす」と警報を鳴らしています。
また、上智大学名誉教授の渡辺昇一氏は、著書『国を滅ぼす本当の敵は誰なのか』の中で、こう述べています。
「皇室の問題は、男系男子の継承が守られるか、守られないか、この一点だけを抑えておけば済む話だ」と。
そして、渡辺氏は著書の中で、男系男子継承でなければ皇統が守れない理由を述べています。
日本民族たらしめてきた根源は水田稲作であり、それによって培われた感性は、稲の「種」を男性、「畑」を女性、と捉えたのだと渡辺氏は言います。その上で、以下のように説明されています。
米はどこに植えても米です。麦はどこに植えても麦です。したがって「種」(男性)には永続性があります。連続性があります。天皇家の「皇統」という考え方は、こうした「種」(男性)の連続性をイメージしているのです。ところが、「畑」(女性)は違います。稲を植えれば稲が生えてくるけれど、アワを植えればアワが生えてしまうのです。麦を植えれば麦、ヒエを植えればヒエが生えてきます。永続性ないし連続性は一挙に崩れてしまう。だから皇室は、「種を守る」男系男子の継承という伝統を保持してきたのです。
いかがですか? 実にわかりやすい説明ではないでしょうか。このことから、一つの系統を継承していくには「種」(男性)がポイントであることが、よくわかります。
言い方が悪いかもしれませんが、それをまく「畑」(女性)は、言ってみればどの「畑」でもいいことを、僕たちの祖先は水田稲作によって培われた感性でつかみ取ったのでしょう。そしてそれが、皇統は男系による、という皇位継承の原則になったのではないでしょうか。
もし、「女性宮家」創設が認められ、その後、女系天皇が誕生してしまったら、皇統と庶民の血統が一緒になってしまい、2670年以上続いた皇位継承の伝統は終焉します。
これまで125代すべての天皇に共通していることは、初代・神武天皇の男系子孫ということで、例外はゼロであり、一度も踏み外されることなく、脈々と続いているのです。
世界に誇るこの素晴らしき伝統を、僕たちの時代で壊すことは断じて許されません。いや、未来永劫、壊してはいけないのです!
最後に、僕の大好きな政治家・平沼赳夫さん(たちあがれ日本・代表)が以前、テレビ討論番組で述べられた言葉を記しておきます。
「最終的な政治目的は、日本の天皇制を守ることだ!」
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